もちろん投資信託にもリスクがあります。
ここでは投資信託のリスクについて確認しておきましょう。
リスクと価格変動
投資の世界では、価格が下落することではなく、価格が変動することそのものをリスクととらえます。このとき価格の変動(ふれ幅)が大きければ大きいほど、リスクは大きくなり、その分期待できるリターンも被る可能性のある損失も大きくなります。株式が債券よりもリスクが高いと言われるのも、価格の変動幅がそれだけ大きいからです。
リスクのイメージ
投資信託の 主なリスク
投資信託にはどんなリスクがあるか、具体的に見ていきましょう。
株式市場リスク
国内外の政治・経済状況や企業の財務状況、株式の売買状況などの影響を受けて保有している株式の価値が下落すると、基準価額が下落する要因となります。
債券市場リスク(金利変動のリスク)
一般的に、金利が上昇(低下)すると、債券価格が下落(上昇)します。保有する債券の価格が下落すると、基準価額が下落する要因となります。
不動産投資信託(リート)のリスク
不動産市況や不動産の価値、賃料収入、関連法制度(税制、建築規制、会計制度等)などの影響によって、リートの価格は変動します。また、自然災害等によりリートが保有する不動産の価値が毀損・滅失し、リートの価格が下落した場合やリートが倒産した場合には、その影響を受けて基準価額が下落することがあります。
信用リスク
債券の発行体の財務状況が悪化して、利子の支払い遅延や元本の一部または全部が償還されない債務不履行(デフォルト)に陥ったとき、基準価額が下落する可能性があります。
為替変動リスク
外貨建資産を組み入れた投資信託は、為替変動による影響を受けます。仮に、投資信託が組み入れている外貨建資産の価格が現地通貨ベースで上昇しても、為替市場が円高方向ならば円換算後の評価額は下落することがあるため、基準価額が下落する要因となります。
カントリーリスク
投資先の国や地域の政治・経済状況の変化や混乱などにより、株式や債券の価格が下落すると、基準価額も下落する可能性があります。一般的に、新興国市場のほうが先進国市場よりリスクが高いと言われています。
市場流動性リスク
市場を取り巻く環境が急激に変化して、市場の大暴落や取引量が急減するなど何かしらの理由で希望する数量やタイミングで取引できず、不利な価格で取引せざるを得ない場合があります。その場合、基準価額が下落する要因になります。